黒やぎの(てくてくわくわく 街道ウォーク)番外編

ふとした事から街道ウォークの付き人になった黒やぎのひとりごとです。ルピナス主宰の(てくてくわくわく 街道ウォーク)(http://kaz-mt-wisteria.hatenablog.com/)とあわせて見てくださいね

バス停で待っていた

中央線✕駅で実家に行くバスを待っていた。

もともとバス自体が1時間に2本とか3本とかで少ない路線なので、駅で立そばを食べてから悠々とやってきた。ここは、川崎の伯母がよく家に送ってくれる時、池袋を廻るか、(地下鉄)東西線で帰るか?と、小さかったくろやぎに選ばせてくれて、たいてい、東西線で帰る、と答えたもので、何でかというと、中野駅のあたりでふわんと地上に出てくるところがたまらなく好きだったから。

もうこのバス停で実家行のバスを何度も待っていて。そう、なかなか来ない、✕駅は関東バスのエリアで赤と白の関東バスは死ぬほどやたらに来るのに、笹の葉色のB電鉄バスはわずかで少数派だからちっとも来なくてね。ロータリーの向こうの方に駅舎、そして紀ノ国屋(スーパーの方)などが入ったアトレというビルが見える、吉祥寺とかと違って小さなビルで4階建て、その隣に子供の頃からある花屋が新装開店して見える。以前はその駅ビルのあたりに、さえない、清潔感のない立そば屋があって、一度だけ伯母と母と3人でバスを待っている子供の頃、伯母が(あまりにバスが来なくて)立そば食べて来ようかなあって言って、よしなよお店キレイじゃないよって母がいって、バスをひたすら待っていた記憶がある。伯母の声が聞こえる様な気がするな。

ロータリーは横に拡張されていたが基本レイアウトは変わっていなくて、でも、バス停のそばの銀杏の木も、真ん中の円エリアのメタセコイアも楠も見上げるように大きくなっていて、昔は向こうのビルが遮られずに見えたように思えるね。右側のビルは一時期現金買い付けでおなじみの城南電機が入っていたところで。あの初老の社長さんも、テレビに沢山出て、というより世間にもみくちゃにされて、自分の商売のペースをすっかり失い、案外早くに亡くなってしまった。人気者になるのもいいけれど、寿命を縮めてはもったいない。

実家行のバスは夕方にもかかわらず1時間二本になっていたが、そんなこんなの昔を思い出していたら案外早くやって来て、席に着いたとたんに今日の暑さと疲れですっかり眠り、降りる4停留所前の団地入口まで全く知らなかった。