黒やぎの(てくてくわくわく 街道ウォーク)番外編

ふとした事から街道ウォークの付き人になった黒やぎのひとりごとです。ルピナス主宰の(てくてくわくわく 街道ウォーク)(http://kaz-mt-wisteria.hatenablog.com/)とあわせて見てくださいね

目覚めの音楽 のつづき

前回は布団から出られなくなったので、目覚めの音楽をスマホに入れて、という話を書いたのでしたが、喜歌劇こうもり、の、序曲について、まだ書いていませんでした。

この曲、NHK-FMの(オペラアワー)というかつてあった番組のテーマ曲に使われていました。

くろやぎの両親、特に母親が、NHK大好き、だったので、昭和40年代、50年代、60年代も入れてもいいのかな、大量のテレビ番組、ラジオ番組を見て、聴いておりました。茶の間で一日中かかる(NHK東京第一放送)7時前からの夕食の際に見る、(今晩の番組から)(天気予報)(7時のニュース)今晩の番組から、で、担当のアナウンサー名が出ますので、日替わりで担当する女性アナウンサー名を覚え、天気予報では、日本気象協会の、いかにも理系然とした、いかつい表情の予報官?おじさんが、晴れ、くもり、雨の書いたマグネットを関東6県の地図の上に張りながらですね、ぼそぼそ、淡々と解説するのでした。

7月、8月になると、山の天気、ってのが加わり、富士山、南アルプス北岳中央アルプス穂高槍ヶ岳、そして谷川岳、各山岳の地図にカメラがズームアップするのでした。谷川岳は最後なのですが、北アルプスから谷川岳まではボードの距離があるのか接近するカメラのスピードが速い、きっと、カメラマンさんが、緊張なさっているのが伝わるのでした。当時、谷川岳は遭難が多く、怖い山でした。

7時(19時)になると今日のニュース、大塚利兵衛アナウンサー、西沢アナウンサー(名前の方が思い出せない)平光淳之助アナウンサー、この三人が、日替わり担当。アナウンサーの名前が、名札立てに入っているのですね。ニュース原稿を隠すために。

子供は漢字が読めませんから、アナウンサーの読み方はおふくろに聞いて覚えるのです。まだ赤裸々なニュースが多くてね、ベトナム戦争の頃ですからね、北海道の小さな漁船が、ちょっと線を越えちゃって、ソ連に拿捕されたとか。子供心に(ソ連につかまる)とってもこわーーい報道でしたねえ。

何の話だっけ?そうそう、オペラアワー。放送時間はオペラの内容によるのですが、午後3時~6時くらいまでなんです。テーマ曲が、こうもり序曲。

担当が大ベテランの後藤美代子アナウンサー。張りのある高音で端正な声、ていねいな語り口、昭和28年のテレビ放送開始一期生のアナウンサーで、ニュース、天気予報、司会進行、クラシック番組の担当、何でもおやりになるすばらしいアナウンサーでしたが、まだ子供の頃は女性アナウンサーがニュースを読むことはなかったような気がする

で、3時になるとテーマ曲、こうもりの第一主題がはじまる、10秒くらい

後藤さん(オペラアワー)

第二主題が始まる

(日曜の午後のひと時、オペラの全曲〇〇録音で、ゆっくりとおくつろぎ頂くオペラアワー)

(きょうも、オーストリア放送協会提供の、ステレオ録音でお送りいたします)

後藤アナウンサーのこの声を聞いて、安心して、お昼ねに入るわけです。

なつかしいなあ。ですから、オペラの内容は全く聞いていないのでした。

5時45分くらいになると、もう一回、NHK-FMをかけて、

(では、今日のオペラアワーはこの辺で。みなさま、来週のこの時間まで、ごきげんよろしゅう)とかなんとか、終了のアナウンスがあると、また安心して。すると、こうもり序曲の中間部分が、時間のある限り演奏され、午後6時の時報になり、次の番組、石田豊さんのリクエストアワーになるわけです。

くろやぎはオペラファンでも何でもなく、ただ、後藤美代子アナウンサーの端正な声が聞きたい、さような理由で、3時になるとラジオを掛けていました。

昭和40年代の後半から、やや官僚的で窮屈なNHKばかりが放送ではないことに開眼した?くろやぎは多方面に放送を聞くようになりました。TBSエキサイトナイターとかラジオ関東とか。でも昔のNHKの真面目な声のアナウンサーは今でも大好きです。今だと、たぶん、定年をお迎えになったはずですが、森田美由紀さんは、私の子供の頃のNHKのアナウンサーの香りを持ち続けている貴重な方で、大好きですね。月に一度担当されるラジオ深夜便、土曜日の23時5分になると、ラジオ深夜便を聞くのではなく、森田アナウンサーのお声を拝聴いたしたく、3分程かける、24時少し前になってまだ起きていると、(あすの日の出の時間、札幌5時〇〇分、仙台5時△△分、東京は・・)を聞いて、ニュースになると消す、なんてやっていますね。この、つまみ食いの番組聴取法は、ちっとも変っていません。真面目で端正なアナウンス、声の響きもよく、急に早口になったりするところもとてもよいです。でも、定年でしょ、こういう良い方は、地位のある方は、ご自身の出番は減って、(後進の指導)とかにあたられたりNHK学園などに早く転出されますから、いまのうちに、よく聴いておかないと。NHKのばあい、好みの方ほど消えるのは早く、大好きな番組が改変されるたびに、くろやぎの中での番組の魅力は3割方減少するのは、長年のNHKへの観察でよく分かっていますので。急がなきゃ。データを残しておきましょうか。どんなに探しても、後藤美代子アナウンサーの肉声はいまのところネット上に発見できないのでねえ。

女子アナウンサーという方々も随分変わったと言われますが、NHK出身者でも、その後参議院議員になった方、玉の輿に乗った方、私学の理事長になった方、上昇志向の方が多くいらっしゃいます、以前は、そういうの、やだね、と、思っていましたが、よく見ていると、アナウンサーの地位・評価の低さ、年齢による身分の不安定さもあるんでしょうねえ、極端だもんね、人間だれしもベテランの方が上手いに決まっているのに、この世界はそうじゃないから。かといって、みんなが宮崎緑さんや畑恵さんになれるわけでもないし。大変ですよねって、今では思います。

と言っていたら、土曜日のお目覚め音楽がポケットのスマホから鳴り始めました。きょうは、バッハを予約設定しておりました。あしたは、日曜日だから、こうもり序曲を、スマホにお願いしましょうか??

長文、お読みいただきありがとうございました。

またおいでください。