黒やぎの(てくてくわくわく 街道ウォーク)番外編

ふとした事から街道ウォークの付き人になった黒やぎのひとりごとです。ルピナス主宰の(てくてくわくわく 街道ウォーク)(http://kaz-mt-wisteria.hatenablog.com/)とあわせて見てくださいね

旧吉田茂邸の白梅

世の中には生意気を言ってもそれが似合う人って、ごくわずかにいるように思いまして、かつての政治家、吉田茂さん、あるいは歌手の美空ひばりさん、は、くろやぎ公認の、(どんなに偉そうにしていても、それが似合うひと)であります。今生きている人では、野球の落合博満さんもそれにあたると思います。

付き人として仕えるには、きっと生意気で大変な人なんでしょうけれど。遠くから見ている分には、結構いやではないです。

 

牧山洋子さん(白洲次郎さんの長女)の「次郎と正子」という本に、大磯に住んでいた祖父が亡くなって、なぜかあとから追いかけて葬儀に出席する13歳の洋子さんを、吉田茂さんと娘の麻生和子さんが、車で連れて行ってくれることになった話が出ています

白バイに先導されて公用車で大磯に向かうのですが、例の国道一号線、戸塚の踏切(開かずの踏切と言われていた)が、開いているか閉まっているか賭けようじゃないか、と吉田茂さんが言ったそうです。閉まっている方に300円、和子さんも閉まっている方に、と二人に言われて、踏切が開いている方に洋子さん300円は賭けることになってしまい、お金ないし、300円(昭和28年の)どうしよう、父に断って~~などとドキドキしていたそうです。ところが、なんと踏切は開いていて、賭けは洋子さんの勝ち

吉田茂さんはすぐに和子さんにお前もだよと言って300円を徴収し、にっこり笑って600円を洋子さんに渡すと「オヤジには内緒だよ」と言って片目をつむった。きっと祖父を亡くしてさみしい思いをしている私に、吉田茂さんはおこずかいを下さったのだろうと、書いています。

 

吉田邸の白梅が一輪だけ咲いていました。

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